浴衣の雑誌や説明サイトはたくさんありますね。

でも、いろいろ読んでみても「なんとなくわかるけど、まだ浴衣を着るのに不安」と感じている方は案外多いかもしれません。
それに「わかったけど、どうしたらかっこ良く、可愛く見えるんだろう?」という方もいらっしゃるでしょう。

浴衣初心者でもよくわかるように、そして今の女子として格好良く、可愛く浴衣が着られるように、これまでとは違った視点からご紹介します。

浴衣はどんな時に着られるの?

浴衣 和服 着物 花火

誰でも最初に思い浮かべるのは、なんといっても「花火見物」ですね。

その他には「お祭り見物」、「気軽な和のお稽古ごと」「気取らない町歩き」「神社めぐりや下町散歩を楽しむ和のデート」などに浴衣が向きます。

また上級素材の浴衣を、夏着物のようにきちんとコーディネートして足袋などもはけば、おしゃれな外出着にもなります。
歌舞伎見物やホテル、レストランでの友人との会食も大丈夫。

浴衣って、実は幅広いTPOで楽しめるものなのです。

旅館のくつろぎ着としての浴衣しか経験がなかったという方も、ぜひ今年はいろいろな場で、「自分らしい浴衣」の着こなしにチャレンジしてみましょう。

和のお稽古には

お稽古場所にあった控えめな色柄の浴衣がおすすめです。

帯も無地の半幅帯や博多帯にし、凝りすぎないスッキリした基本の結び方にすると、お稽古にむかう気持ちが表現できていいですね。

帯結びは、例えばかわいい柄の浴衣に半幅帯ならやや小さめな「文庫結び」に。
大人女子らしい柄の浴衣に博多帯なら、きりりとした「吉弥結び(きちやむすび)」に結んではいかがでしょうか。

いずれにしても、浴衣の色柄と帯の雰囲気が合うようにコーディネートするのがコツです。

さてお稽古場が和室なら、部屋に入る前に足袋をはくと良いでしょう。

控えめなワンポイント刺繍のある足袋や、レースの足袋など、お稽古場の雰囲気に合わせて楽しんでみてください。
ただしルールを重んじるお稽古場や茶道の場合は、白無地の足袋がいいでしょう。

和のデートには

下街散歩のほか、もしかしたら遊園地やビアガーデンにだって行くかもしれません。

下に着たものや汗が目立たない素材や色柄の浴衣を選びましょう。
夕方の太陽や強いライトのもとでも透けにくい紺地や、白地に全面的に柄が入っているものなら何かと安心です。

ただし、「白が多いけれどぜひこの色柄が着たい」などという場合もありますね。
その場合は、下に着るものをきちんとしておきます。浴衣専用のかわいい下着がありますので、好みのものを利用してみましょう。

また長時間歩くことが予想されるなら、足によくなじむ履物を用意し、前もってぜひはいて試し歩きしておきましょう。
鼻緒だんだん足に馴染んできますよ。

さて仕上げはアレンジです。
今なら、「指には和のネイルデザイン」をして、「胸元や帯にレースの飾り」をするのも一般的になりました。

ブローチ感覚で帯留めをアレンジしてみたり、また、帯にはかわいい根付(ねつけ)を下げるとさらにグッドです。
デート当日にお土産で買って、その場でつけてみるのも楽しいですね。

上級な浴衣なら夏着物としても

浴衣 和服 着物 花火

普通の浴衣は綿の平織りですが、変わり織りや、手の込んだ伝統的な染め・柄ゆきなどの上級素材のものもあります。

このランク上の浴衣なら、和のお稽古からおしゃれな外出先にまで、着ていく場所がぐんと広がります。
上級素材ならではの、大人女子に特にふさわしい上品さも魅力です。
夏帯を合わせお太鼓に結んで帯締めと帯揚げを使い、襟元には半襟をし、足袋をはきます。

実はここまできちんと着ると、夏着物を着るのと同じ感覚なのです。
それなら、いつかあこがれの夏着物デビューをするために、ランク上の高級浴衣に慣れておくのもいいかもしれませんね。
素材には次のようなものがあります。

長板中形長板(ながいたちゅうがた)

高度な伝統技術により、藍一色で生地の表と裏に、柄がぴったり合うように両面染めしたもの。
粋な雰囲気が魅力です。

絞り(しぼり)

模様の一部に絞りを使ったものは気軽に着れる浴衣です。
その中でも「有松鳴海絞り(ありまつなるみしぼり)」など繊細な伝統技術による全面絞りの浴衣は、かなり高級な浴衣となり夏着物のように着られます。
その昔はお嫁入りに揃えることもあったとか。

紅梅(こうばい)

生地に凸凹(勾配)があり、肌にさわやかな素材です。