卒業式定番の装いと言えば「袴」ですね。
大学生、専門学生、学校の先生と最近では、小学生、園生のお子様も袴を着て卒業式に参列しているそうです。
でも、袴を着て卒業式に参加したいけど心配や不安を抱えて見える方もいるようで…
「着崩れたらどうしよう」
「着慣れない着物だけど何か気を付けることはあるのかな?」
「袴を着たらトイレはいけないの?」
など、可愛くて素敵な袴には心配事もたくさん。
今回は、安心して卒業式に参列出来るように気を付けること、着崩れないためのポイントをお伝えします。
袴ってすぐ着崩れるって聞いたけど本当?
「袴は着崩れる」とそんなイメージをお持ちの方が少なからずいるとか…。
ある小学校では、袴の着崩れが多いから袴を着用しての卒業式への参加は禁止になったところもあるようです。
それは、着付け師の自分からすると…着付ける人の問題じゃないかと?考えています。
中には、袴を着た際にやって欲しくないことや気を付けて欲しい所作も、もちろんあります。
最近では、Youtubeなので「袴をどう着付けるのか?」と検索すれば着付け方がわかります。
それで、小学生や園生のお子様のお母様やお祖母様がその動画を見ながら着付けるということも少なくないようです。
七五三の男の子もそうケースがあるようですね。
ですが、正直動画を見ただけじゃ難しい…と思います。
洋服は、ベルトやゴムなどの伸縮しやすいもので体型に合っていたり馴染んだりするので、下がったり崩れるということはないですね。
着物は、伸縮しない紐で着付けていきます。
そして、紐って結んでも時間がたつと緩みますよね。
着物や袴は、「ただ紐を結んでいけばよい」というものではありません。
そのように着付けをしていくだけでは、必ず着崩れします。
しっかりと着付けを学び、経験を積んだ方が着付ければ、「袴の着崩れが多いから禁止」ということにはならないはずです。
決して袴に対して、「袴は絶対に着崩れるものだから」と思わないで下さいね。
正しく着れば、1日快適に楽しく過ごせます。
袴の後ろが下がっている⁈注意すべき所作
袴が着崩れる代表的なことが、「袴の後ろが下がっている」ではないでしょうか⁇
着崩れるとなると、まずココが一番着崩れやすいところだと思います。
そうなってしまう原因は…
着付け師が悪い場合
帯にしっかりとのっていないから。
袴を着る際は、袴をのせる土台をしっかりと帯で作ります。
帯結びは、リボン結び、一文字結び、文庫結びなど流派によって違います。
どの結び方であれ、「しっかりと帯の上に袴をのせる」「背に付ける」ことが重要です。
①「しっかりと帯の上に袴をのせる」が出来ていない
②「背に付ける」が出来ていない
③袴の前紐と後紐がしっかり締めれていない
下がってしまうのは、上記の原因が考えられます。
紐一つで着付けをしていくので、着付ける際のポイントが重要となります。
袴を着た方が悪い場合
袴を着る機会って、卒業式の時だけという方がほとんどですね。
袴を着た際の所作は知らなくて当たり前なんですが…。
着付け終わった際に所作を聞いても、ついつい友達や家族と楽しいひと時を過ごしていると忘れてしまうもの。
着崩れなく友達や家族と過ごすためにも、気を付けましょう♪
袴が下がってしまう原因は、2つあります。
①裾を踏んでしまった
慣れない袴を着ると、背筋がピンと伸ていつもより疲れてしまいますよね。
着物も同様で、着物を着ると背筋がピンと伸びて最初は姿勢よくしていたの、どんどん疲れて知背が悪くなります。
そうすると、注意が必要なのが階段です!!
着付けをする際には、ピンと姿勢を正した状態で袴の丈を決めて、袴を着ます。
その後、疲れてどんどん姿勢がわるくなり、猫背になる方も…。
そうすると、猫背で前かがみになった分だけ、袴の丈が長くなります。
その状態で階段をのぼると、袴の裾を踏んでしまいます。
階段で袴を裾を踏んでしまうのは、そう言った原因もあるんです。
階段で裾を踏んでしまうのって、とっても危ないです。
歩くとき、階段など動くときは、姿勢を意識してみてくださいね。
②座るときの袴の所作が出来ていない
袴の前と後ろには「ひだ」、洋服でいうプリーツがあります。
スカートだとプリーツがぐちゃぐちゃにならないように、ヒップから撫でるように整えながら座りますよね?
袴はその動きをやってはいけません。
袴の後ろは、帯にのっているだけの状態です。
ヒダを整えながら座ろうとすると、撫でる時にどうしても下にテンションがかかってしまいます。
整えながら座ることが、下に引っ張っている動きになっていまいます。
袴は引っ張らないよう注意が必要です。
袴を着て座る際には、後ろを少し持ち上げてフワッと座ります。
「ひだ」はぐちゃぐちゃでも大丈夫!!気にしてはいけません。
引っ張る行為はせず、少し持ち上げて座るように注意してくださいね。
トイレに行けない?そんなことはありません!!
「式が終わるまでトイレを我慢しなきゃ」
と言われる卒業生の方が…意外と多くいるんですが、そんなことはありません。
じゃんじゃんトイレに行ってください!!
トイレに行けないと勘違いする原因は、「袴がズボンのようになっているから」と勘違いされる方が多くみえます。
でも、ズボンではなくスカートです!!
袴→着物→襦袢→肌着と順番に持ち上げていけば、大丈夫です♪
そして下ろす際には、引っ張ってはダメですよ、ゆっくりと持ち上げていたものを離して、軽く足踏みをしてください。
自然に正しいカタチに戻ってくれます。
草履は足が疲れる…そんな時はブーツ
草履は履きなれいので、親指と人差し指の間が鼻緒で痛くなる方が多く見えます。
靴擦れ、痛いですよね。
また、新品の草履だと鼻緒が固く履きにくかったります。
草履だと足が痛くなりそうで心配という方には、ブーツがオススメです!!
ブーツだったら、普段履きなれた靴と同様ですし、足袋ではたく靴下でもOKです。
指の間が痛くなることはありませんね。
また、ブーツが見えるように草履の時よりも短く着付けます。
袴の丈が少し短くなるだけで、歩きやすく、裾を踏んでしまうという心配も解消されます。
袴用の短い着物が動きやすい
振袖、訪問着、色無地の着物を袴に合わせる方は、袴用の着物はありませんが…。
袴の時に多くの方が着用する二尺袖は、袴用に丈が短くなった着物となります。
通常の着物を袴にあわせて短く着付け上げるのでも、問題はありません。
ただ、身長の低い方や小学生などのお子様は、袴用の短い着物の方が動きやすいと思います。
長い着物を着用する分重さもあります。
また、身長が低い方は長い着物を短く着付け上げる分が多くなるので、腰回りがゴワゴワと布がかさばります。
出来るだけスッキリと動きやすいためにも、袴用の短い着物がオススメです。
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